モツゴ

モツゴ(持子、脂魚)は、コイ目コイ科モツゴ属の淡水魚の一種である。
日本を含む東アジアに分布し、都市部においてもよく見られる。
受け口の頭部形状に由来するクチボソ(口細)の別名でも知られるが
これは関東においてでの話であり、関西ではムギツクをクチボソということがある。
他の地方名としてヤナギモロコ(岐阜)、イシモロコ(滋賀)、ヤナギハヤ(群馬)などもある。
全長8cm前後。最大11cmだが、飼育下ではさらに大型化することもある。
体色は銀白色で完全な側線をもち、側線に沿って1本の明瞭な黒色縦条が入る。
ただし縦条は成長につれ薄れて消失したり、もともとない個体も存在する。
近縁種のシナイモツゴやウシモツゴは側線が不完全な点が、モツゴとの外見上はっきりした相違である。
タモロコにも似るが、モツゴには口ひげがなく、タモロコの方が寸胴体形をしていることで見分けられる。
日本では関東地方以西の本州・四国・九州、日本以外では台湾・中国・朝鮮半島・アムール地方までの東アジアに広く分布する。
ただしその適応力の高さから有用魚種の移入に紛れて分布を広げており、
いまや本来の分布域ではない東北地方や北海道、南西諸島、日本以外でもヨーロッパやアジア各地で生息が確認されている。
湖沼や河川下流域、用水路、ため池など幅広い淡水域に生息し、水草が豊富で流れの緩やかな浅底部に群れて生活する。
泥底を好むが砂利やコンクリートにも適応する。
水質汚濁や環境変化への適応力が高く、富栄養化が進行した湖沼や護岸河川、公園の池などにも定着している。
食性は雑食性で、アカムシ(ユスリカの幼虫)などの小型水生昆虫やプランクトン、付着藻類などを摂食する。
水面で採餌する際、小さな口で勢いよく吸い込むためパチパチと音を発する場合がある。
天敵は人間の他にもサギやカイツブリなどの水鳥、ブラックバスやブルーギルなどの肉食魚がいる。
タナゴ類やモロコ類と同様に佃煮や甘露煮などの材料となり、加工されずに鮮魚として一般に流通することはまれである
東京都在住の自然観察指導員鈴木康之が、都内の店頭で販売されている佃煮について、
その魚種を調べたところ、すべてモツゴであった。
このことから、佃煮材料は、あまり水質のよくない水域から採集されていることが伺われる。
本種は、唐揚げや天ぷらで食べても美味という。
しかし、多くの淡水魚同様寄生虫の問題があるので、生食は避けるべきである。
千葉県北部の手賀沼など、主要な漁業資源として重視されている所もある。

モツゴ

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