ゴマフアザラシ

ゴマフアザラシ(胡麻斑海豹)はアザラシ科ゴマフアザラシ属に属する海棲哺乳類。
アザラシとしては中型。日本の水族館や動物園で最も多く飼育されているアザラシである。
ベーリング海、オホーツク海を中心にチュクチ海、日本海、太平洋北部、ピョートル大帝湾、渤海・黄海に分布する。
個体数は全体で40万頭、うちオホーツク海に20万頭が分布するといわれている。
体長はオスで170cm前後、メスで160cm前後。体重は70~130kgほどになる。
ゴマフアザラシを漢字で表すと「胡麻斑海豹」となる。
この名からも分かる通り背面は灰色の地に黒いまだら模様が散らばっている。
一方、腹面は薄灰色でまだら模様は少ない。体表の模様は個体差が著しく大きい。
性成熟年齢はメスで3~5歳、オスで3~5歳。繁殖は一夫一妻形式で4月に交尾する。
約一年後の3~4月に流氷上で一子を出産。授乳期間は2-3週間。
新生児は白色からややクリーム色をした産毛に包まれて生まれてくる。
この白色の産毛は流氷上で出産するゴマフアザラシにとって保護色となる。
なおこの産毛は出産後2~3週間で抜け落ち、新生児も親と同じ胡麻斑模様になる。
冬から春にかけては流氷とともに移動・回遊するアザラシであるため、冬のオホーツク海沿岸でよく見られる。
流氷上で出産や育児を行う。
流氷が消滅し後退すると北上する個体が圧倒的に多いが、北海道東部の風蓮湖や野付半島などにとどまる個体もいる。
寿命は30年前後。国内の水族館でも30歳を越えた個体が出産した例がある。
国内の水族館で同じゴマフアザラシ属のゼニガタアザラシと交雑した記録がある。
広食性で口に入る魚なら何でも食べる。小型のタラ類、カレイ類、サンマ、チカ、ミズダコなどを食べているようである。
飼育している個体にキビナゴやイカナゴ、ホッケなどを与える施設もある。
20世紀初頭のオホーツク海には20万頭ほどいたとされている。
その後、日本や旧ソ連が狩猟を行っていたため減少し、後に、日本のアザラシ猟は衰退、
ソ連は捕獲頭数制限を設けたために現在では20万頭程度にまで個体数が回復した。
日本では、年1000頭ほど捕獲されていたが毛皮の価値が低下したために商業的捕獲は衰退し、
現在では、有害獣駆除の目的で北海道にてわずかの頭数が捕獲されているのみであるが、
近年、北海道沿岸で越冬する個体群や定住している群を観光資源として利用する動きもある。
北海道東部で行われている秋サケ定置網に迷入し溺死するゴマフアザラシもかなり多い。
しかし日本ではゴマフアザラシは保護動物でも資源として利用されているわけでも無いので
溺死しているゴマフアザラシの統計は取られていない。
漫画家の森下裕美原作の、1980年代後半から連載のマンガ『少年アシベ』、
後の1991年から1993年までTBS系列で放映されていた『少年アシベ』と『少年アシベ2』、
2000年代前半に連載のマンガ『COMAGOMA(コマゴマ)』で、主人公の「芦屋アシベ」と共に
ゴマフアザラシの赤ちゃん「ゴマちゃん」が登場していた事で、一般にもゴマフアザラシを
「ゴマちゃん」の愛称で親しまれるようになり、ゴマフアザラシの知名度が高まるきっかけにもなった。
上越市立水族博物館で飼育されていた「ジョー」は2006年頃から「立つアザラシ」として評判になった。
水深1・5メートルのプールでひれ足を底につけ、直立不動になる姿がテレビ番組などで紹介され親しまれた。
高齢のためと目が悪いため、一番楽な姿勢をとっていたと推測される。ジョーは2011年1月に老衰で死亡した。推定年齢は33歳。
北海道稚内市抜海港には、11月~4月まで多いときで1200頭を超えるゴマフアザラシが越冬のためにやってくる。
抜海港にはライブカメラや双眼鏡を設置したアザラシ観測所があり、
防波堤の消波ブロックの上に寝転がる姿や港内を泳ぐ姿を見ることができる。

ゴマフアザラシ3

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