トド

トド(胡)は、哺乳綱ネコ目(食肉目)アシカ科トド属に分類される食肉類。
本種のみでトド属を構成する。
北太平洋(恵山岬からチャンネル諸島にかけて)、オホーツク海、
日本海(朝鮮半島北部から島牧地方)、ベーリング海。
繁殖地は千島列島やアリューシャン列島からカムチャッカ半島東部、カリフォルニア州にかけての地域に点在する。
日本には10-翌5月に千島列島の個体群が、北海道沿岸域(礼文島から積丹岬にかけて、根室海峡など)へ回遊する。
体長は、オス平均282cm、メス平均228cm。 体重は、オス平均566kg、メス平均263kg。
野生で最大のものは900kgを超える場合もある。
四肢(鰭)は黒く、体毛で被われない。 出産直後の幼獣は全長100センチメートル。
体重18-22キログラム。オスの成獣は額が隆起し、後頭部の体毛が伸長し鬣状になる。
海岸から30キロメートル以内の海域に生息する。昼間は岩礁海岸で休む。
食性は動物食で、魚類(カサゴ、シシャモ、スケトウダラ、ヒラメ、ホッケ、マダラ、メバルなど)、
軟体動物(イカ、ミズダコ)などを食べる。
繁殖形態は胎生。5-7月になるとオスが上陸して縄張りを形成し、数頭から数十頭のメスとハレムを形成する。
主に6月に1回に1頭の幼獣を産む。授乳期間は1-2年。オスは生後3-4年、メスは生後4-5年で性成熟する。
網にかかった漁獲物を奪ったり、漁具を破壊することから漁業関係者からは嫌遠される。
日本での1992年以降の本種による漁業損失額は年あたり十億円以上に達する。
北海道日本海側での被害が多いが、2000年以降は青森県でも被害が発生している。
主に底刺網の被害が多く7割以上を占め、次いで定置網や底建網での被害もある。
以前はキタオットセイやゴマフアザラシによる漁業被害も本種によるものと混同されることが多かったが、
2009年以降は北海道庁により区別されるようになっている。
一方で漁業被害の増加に反して、生息数自体は減少しており、これは食物の減少による競合の激化、
本種が漁網から食物を奪うことに慣れたことも原因だと考えられている。
北海道の漁業関係者からは「海のギャング」と呼ばれ有害鳥獣と目されていた。
1960年代には、有害鳥獣駆除として航空自衛隊のF86戦闘機による機銃掃射や、
陸上自衛隊の12.7mm重機関銃M2、M1ライフルなどによる実弾射撃が行われていた。
トドの生息地の沿岸漁民が行うトドの駆除(トド撃ち)は主に繁殖期である春に行われていたため、
かつてはNHKのローカルニュースにて「春の風物詩」として毎年報道されていた。
フォーク歌手の友川かずきは当時のニュースを見て『トドを殺すな』という曲を作っている(1976年のアルバム『肉声』に収録)。
基本的に海洋哺乳類は魚を捕食する為に漁業関係者に害獣扱いされ駆除される事が多い。
2000年代には農林水産省で駆除、環境省で保護という真っ向から相反する政策が取られたこともあった。

トド

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