ウミガラス

ウミガラス(海烏)は、チドリ目・ウミスズメ科に分類される海鳥の一種。
現生のウミスズメ類の中では大型の種類である。
体長40cm,体重1160gでカナダ西海岸から日本沿岸にかけて分布する。
背中が暗褐色で、腹は白い。冬羽では頬のあたりまで白い部分が増える。
くちばしは長く、脚は尾の近くにあって、翼も尾も短く、陸上で直立歩行をする姿はペンギンを想像させる。
大西洋に分布するウミガラスには目の後ろ側に白い線の入った個体群がいる。
ウミガラスの外見はハシブトウミガラスによく似るが、背の色は黒いハシブトウミガラスより薄い印象を受ける。
くちばしの先端のくびれが緩やかで、根元に白い線がない。
夏羽では胸の白い羽毛が喉元に切れこまないこと、冬羽では頬まで白くなることなどで区別する。
北太平洋と北大西洋、北極海に広く分布する。日本周辺では樺太の海豹島(16-18万羽、海馬島(520羽)、
ハバロフスク周辺(600-700つがい)、北方領土の歯舞群島(1484羽)に分布し、冬期には本州の北部まで南下する。
水中では翼で羽ばたいて泳ぎ、水深50m(最深記録180m[11])を3分間ほど潜水できる。
ただし脚が体の後方にあるため、陸上を歩くのが苦手である。
巧みに潜水してイカ、シシャモら稚魚,イカナゴ、カジカ、ギンポなどを捕食する。
雛に給餌する場合、半分のどに入れた状態で繁殖地へ戻る。
飛ぶ時は短い翼を高速で羽ばたき、海面近くを飛ぶ。
かつては北海道羽幌町天売島、松前町渡島小島、ユルリ島、モユルリ島で繁殖し、
その鳴き声から「オロロン鳥」と呼ばれていた。
しかし、漁網による混獲、観光による影響、捕食者の増加、エサ資源の減少などにより数が減少したと考えられている。
2010年には天売島で19羽が飛来し数つがいが繁殖するのみであった。
2004年から2010年で繁殖の成功は2008年の3羽のみで、国内の繁殖地が失われる危機にある。
天売島では繁殖地の断崖にデコイや音声装置を設置し、繁殖個体群の回復の試みがおこなわれている。
繁殖失敗の原因の一つはハシブトウミガラスやオオセグロカモメによる卵や雛の捕食である。
オオセグロカモメは大型のカモメで近年数を増加しており、
漁業や人間の廃棄物を餌として利用してきたことがその原因の可能性がある。
天売島では捕食者であるオオセグロカモメがウミガラスの個体数よりも多く、
他の繁殖地よりもウミガラスへの捕食圧が高いことを示唆している。
実際に、天売島のウミガラスは過去に繁殖していた赤岩・屏風岩・カブト岩などの開けた場所では
繁殖しなくなり、捕食者の攻撃から卵や雛を守り易い狭い岩のくぼみなどで音声やデコイによって
誘引されながらかろうじて繁殖をしている状況である。

ウミガラス

ホテルミドリいわき植田店のアクアマリンふくしま格安チケット付プラン

↑ ↑ ↑ ↑


クリック・クリック・クリック