ナンヨウハギ(南洋剥)は、スズキ目・ニザダイ科に分類される魚の一種。
インド太平洋のサンゴ礁域に生息する。青・黒・黄三色からなる独特の体色をもち、観賞魚として人気がある。
ニザダイ科の分類では、1種のみでナンヨウハギ属 を構成する。
分布域に入る沖縄ではオアカレエ、ジュリグワークスクとも呼ばれる。
成魚は全長20cmほどで、30cmに達するものもいる。
体の大部分は青いが、目-体側-尾鰭に「6」を細長くしたような黒い曲線が入る。
また、背鰭・臀鰭、尾鰭の上下も黒で縁取られる。
尾柄・尾鰭は黄色の三角を描く他、胸鰭の先端も黄色である。
似た配色の魚はおらず、他種との区別は容易である。
体形は他のニザダイ科魚類に似て楕円形でよく側扁するが、口は極端に前に突き出ず、頭部の輪郭は円い。
背鰭の9棘条・臀鰭の3棘条はどれも太く頑丈である。
アフリカ東岸・南日本・オーストラリア北部・キリバスまで、インド太平洋の熱帯海域に広く分布する。
日本では高知県以南で記録がある。
サンゴ礁域に生息し、群れを作って生活する。
餌はおもに動物プランクトンを捕食する。
幼魚はサンゴの周囲に群れ、敵が近づくとサンゴの陰に隠れる。
一般的に食用とはしないが、鮮やかな体色から観賞魚として人気があり、水族館などでも多く飼育される。
飼育下ではオキアミ類、藻類、葉菜類なども食べる。
映画「ファインディング・ニモ」のキャラクターにちなみ、種名を呼ばず「ドリー」と呼ぶ人もいる。
最近毒がある事が判明した。
大体、どのショップでも2000円~10000円くらいで販売されている。
小さい個体は手に入りやすいが、大きな個体はなかなか見かけない。
バクテリア豊富な海に住んでいるため、立ち上げたばかりの水槽での飼育は出来ない。
大体、3週間~6週間くらい水を循環させてから入れると良い。
餌は、基本的には海水魚の餌。
食べる場合はキャベツなどを与えてもよい。
病気については、白点病にとても掛かりやすい。

ナンヨウハギ